先人の知恵とUJMLの進化(2006/02/25)
UJMLは他の言語がそうであるように進化を続けている。数週間のうちにUJML2.0がリリースされるはずだ。(1月からそう言っているが、少し遅れている感もある。ちなみに現在はバージョン1.5。がんばれPete!)
わかっている情報から推察すると、UJMLの進化は現在のWebを取り巻く世界で起きている進化(例えばWeb2.0の話)を捕らえたものにるだろう。余談だが、Web2.0の柱となるいくつかの要素は、UJMLが産まれた当初の思想自体に入っており、「UJML設計者に先見の明あり」と言えるかもしれない。
さて、UJML2.0ではサーバーとの通信ができるようになり、言語自体もオブジェクト指向チックになる。前者はGoogle、Yahoo等を始めとするWeb関連企業が提供開始したAPIとの接続を容易にし、UJMLで作られるアプリケーションの可能性を極めて大きくするものだ。後者は開発の生産性を向上させ、UIEngine及びUJMLの普及を爆発的に進める可能性がある。設計思想に優れた開発言語はその言語の「グル」を誕生させ、その使いやすさがWEB上でアピールされやすい。例えば、5分で作るWebアプリケーションといったものだ。
この投稿のタイトルは「先人の知恵とUJMLの進化」だが、UJML2.0での進化も既知のものであり(他の言語でできるのにどうしてUJMLだとできないの?といったもの)、先人の知恵を拝借している。UJMLが産まれた当初も、同じように先人の知恵を拝借したのだが、
「余分なものを切り捨て、エッセンスのみを実装した」
という点がにくらしい。UJML2.0での進化もこうであることを期待する。
「先人の知恵」と言えば、裁縫道具のひとつに「ゆびぬき」というものがある。手縫いという作業は
針と糸で布と布とを縫い合わせる(布とボタン、その他のものの組み合わせもあるが)
という極めてシンプルなものだ。「ゆびぬき」はその作業の中で、やってみなければわからない作業上の障害を取り除き、見事に手縫い作業に貢献している。そして、裁縫道具箱の中に必ず納まるという現在の地位を得たのである。
全く関係の無い「UJML」と「裁縫」だが、UJMLもインターネットの進化、小型デバイスの進化に合わせ、「余分なものを切り捨て、エッセンスのみを実装」することを続けられたら、確固たる地位を得られるようになるに違い無い。
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